<ご挨拶>
みなさま、お元気でいらっしゃいますか? 「INVC湘南だより」第四号をお届けします。
梅雨はまだ明けないものの、 晴れた日には暑い日射しが照りつけるようになってきました。
軒先にはつばめが巣を作り、 池の周りでは、カワセミが卵を温めています。 庭には、ズッキーニが大きく育ち、早朝に黄色い花を次々と咲かせています。 野菜の花の間を、黒アゲハやモンシロチョウが飛び回っています。
今回の「INVC湘南だより」は、江の電沿線の紫陽花と 海開きを待つ海岸の様子からお届けしましょう。
では、どうぞごゆっくりお読み下さい。
INVC暮らしとアートの研究所 代表 東山安子 http://nonverbal-invc.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <湘南だより―梅雨>
この時期、江の電は紫陽花を見に来る観光客で一杯です。
平日でも朝から込み合います。向かう先は長谷寺。 40種類以上、約2500株の紫陽花が植わっているそうで、 ピンクや濃淡のあるブルーなど、散策路の道なりに美しい紫陽花を見る事ができます。
近くの光則寺では、ちょっと小ぶりな「山紫陽花」が鉢植えにされています。 山紫陽花は花の終わるのが早く、もう剪定が始まっています。
御霊神社は、線路際に咲く紫陽花と江の電を一緒に撮れる撮影スポット。 カメラを構えた人が何人も、江の電が来る瞬間を待っています。
江ノ島の海岸では、すでに海の家の建設が始まっています。 7月1日の海開きに向けて、もうすぐ完成といった所でしょうか。
江ノ島が、1964年の東京オリンピックに引き続き、 再び2020年の五輪ヨットレースの開催場所に選ばれ、地元は活気づいています。
オリンピックがこの地にやってくることは、私たちINVCにとっても嬉しいことです。 実は当研究所の前身である「INVCワークショップ」を実施していたのは、 1964年の東京オリンピックで宿泊に使われていた場所。 今年に入って、老朽化を理由に使えなくなったので、 現在は、新しく立て直されたヨットハーバー内の会議室で ワークショップをしています。
建物の二階はガラス張りになっており、白い帆をあげたヨットが並んでいるのが 見渡せます。デッキに出れば、目の前には広い海が見え、海風が潮の香りを運んできます。 来年、開催予定のセミナーは、このヨットハーバーで行う予定です。 どうぞお楽しみに。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <INVC暮らしとアートの研究所報告>
今回は、6月21日に浦安ブライトンホテル東京ベイで行われた、明海大学外国語学部 英米語学科同窓会「明英」に出席してきましたので、その様子をお伝えしましょう。
「明英」は今年で十周年。今年もお元気な姿を見せられた小池生夫先生の御発案で、 この3月に定年退職された日野先生と、2013年まで8年間代表を務めた卒業生の 志村さんが立ち上げられました。 2014年からは、麗澤中学・高等学校英語科教諭の川部翔さんが代表を引き継がれ、 講演と懇親会が昼間に開かれるようになったので、私も出席しやすくなりました。 子育て中の卒業生を思って、講演の間は託児サーピスがあり、 懇親会には子どもたちの姿も見られて、終始和やかな雰囲気が感じられました。
懇親会に先だって、まずご講演があります。 昨年は、明海大学副学長の大津由紀雄先生が「小学校英語の正しい現状把握と 今後の見通し」と題される講演をされました。私の孫も小学生になりましたので、 身近な事として、興味深く聞かせて頂きました。
今年は、明海大学で8年間教鞭を取られ、私も6年間同僚としてご一緒させて頂いた 小松達也先生のご講演でした。題目は「たかが英語、されど英語」。 小松先生は、我が国の同時通訳の第一人者であられ、 サイマル・インターナショナルを設立されて「通訳」という職業を 日本に確立された方です。
現在も、同時通訳の現場に立たれ、本を書かれ、 国際教養大学(AIU)で英語でご講義をされ、 中国との関係を心配されて、中国語の勉強を始められ、 5歳になるお孫さんに、どうやって関心をもってもらおうかと苦労しつつ 英語を教えておられると伺いました。
先生のご講演は、ハンドアウトはあったものの、特に参照されることはなく、 真っすぐな姿勢で立たれ、私たち聴衆にずっと視線を向けて語りかけられるというスタイル。 しかも質疑応答の時間を残して、時間ピッタリに終えられました。 PCなど様々なメディアを駆使した講演が多い中、「講演」の原点を拝見したような 感動を覚えました。
お話の内容は、学生時代にどのように英語を学んだかに始まり、米国国務省で通訳をされていた頃のアメリカでの生活、帰国後サイマルを設立されて通訳という職業を日本で確立された事、通訳するとはどういうことか、そして、日本の学校教育では「使える英語」より「教養としての英語」を教える事が大切ではと、英語教育への提言で締めくくられました。
印象深かったのは、語学の勉強をする時に、学習者の知的好奇心を満足する教材が必要だとおっしゃられた事です。大学でヘミングウェイやシェークスピアを興味を持って読まれた先生にとって、中国語の教材の内容は好奇心がわかないと言われました。また、子どもはおもしろくなければやらないので、お孫さんには絵本など、興味をひきそうなものを探すのに苦労しておられるとのことです。あたりまえのようでありながら、内容のおもしろさが勉強意欲をかき立てるのだと再確認しました。
ご講演の後は懇親会となり、卒業生たちと話をしたり、教員同士で話をするなど楽しい時間を過ごしました。イギリスとの縁で陶芸関係の仕事をしているKさんのスピーチや、都立高校の教員をしているU君の小松先生への質問などから、それぞれが、社会で自らの役目を果たしていることを感じ、大変嬉しく思いました。胸にかわいい赤ちゃんを抱いて参加したSさん、育休中で二人目の御子さんがお腹にいるNさん、いつも個性的な活動をしているミュージシャンのO君、もう40代半ばという一期生のI君、そしていつも受付など、影でこの会を支えてくれているTさん、Hさん、Aさん、みなさんの笑顔に会えて、ほのぼのとした時間を過ごす事ができました。
どこの大学も厳しい時代ではありますが、どの大学にも熱心な先生方や真摯に学ぶ学生がいて、卒業生たちはそれぞれの立場で社会に貢献しているのだと、明英の卒業生たちを見ていて思いました。会場の雰囲気は終始和やかで、感謝の気持ちや、これからに向けての前向きな言葉が交わされ、とても温かい気持ちになりました。同窓会を支えて下さっているみなさん、いつもありがとうございます。また、来年も卒業生たちに会い伺えたらと思っています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 次回の「INVC湘南たより」は湘南の夏の様子をお届けします。
ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のアドレスにメールを頂ければ幸いです。 東山安子:ytprimrose09@gmail.com 山口(田島)美和:barrierfreeclub@yahoo.co.jp 藤田典子:noriko.fujita.09@gmail.com 大野木かおるアンジェラ:angelafraganza@gmail.com
みなさまからのお便りを、心からお待ちしております。
それでは、みなさま、どうぞお元気にお過ごしください。 みなさまにとって、穏やかで幸せな日々が続きますように。
2015年6月28日
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 http://nonverbal-invc.com 代表 東山安子
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