<ご挨拶>
みなさま、お元気でいらっしゃいますか? 東山安子です。
二月に「INVC湘南だより 創刊号」をお送りさせて頂きました。 お読み頂き、ありがとうございます。 感想をお寄せ頂きました方々、お久しぶりであった方もいらして 本当に嬉しく思いました。 このニューズレターを通して、湘南での活動をお伝えし、また、みなさまと 年に数回やりとりできますことは、私としては大変嬉しいことです。 今後ともどうぞよろしく、お願い致します。
さて、ひな祭りも終わり、大分春めいて参りました。 我が家の庭も紅白の梅の花が咲き、ユキヤナギが白い小さな花をつけ始めました。 それでは、ここ湘南より、「INVC湘南だよりNo.2」をお送り致します。
<湘南だよりー2015春>
川沿いの散歩道は河津桜が満開です。 春の鳥の声がします。 採れたしらすを天日干ししているのは、いつもの風景ですが、 毎年この時期は、わかめを干している所がみられます。
江の電の江ノ島駅近くにある常立寺はしだれ桜で有名です。 今年も白とピンクの花がそれぞれに美しく咲いています。 先日お会いしたご住職は、今年はあまり元気がないと言っておられました。 元気なときのしだれ梅の枝は、地面に届く程に長く伸びるそうです。
江ノ島につながる弁天橋を渡ると、春の風が吹いてきます。 遠くの海はエメラルドグリーンや濃いブルーの混ざった、美しい色合いです。 カラフルな色をしたウィンドサーフィンがすーっと海上をすべっていきます。
頭上には、おおきな羽を広げたとんびが、気流にのってゆうゆうと飛んでいます。 とんびは目がいいので、パンの切れ端を手に持っていたりすると、 あっという間に降りて来て、持ち去ります。 屋根のないところで食べるときは、要注意です。
<INVC暮らしとアートの研究所活動報告ー2015春>
2月28日に、立教大学新座キャンパスで開催された 第五回「映像で学ぶトランスカルチュラリティワークショップ」に 参加して参りました。
この会は「異文化コミュニケーション」がご専門の久米昭元先生が主幹され、 立教大学異文化コミュニケーション研究科の卒業生を中心とした集まりです。
久米先生には神田外語大学、立教大学異文化コミュニケーション研究科、 御在職中に大変お世話になりました。この日は十数年ぶりの再会で、 楽しく主夫をされていると柔和な顔でお話になる先生にお会いでき、大変嬉しく思いました。
先生は神田外語大学時代、「非言語コミュ二ケーション論」という 授業を作って私を呼んで下さいました。この日、この授業名はおそらく日本で始めて できた「非言語コミュ二ケーション」の授業であったろうとおっしゃり、 それを最初に担当した私は、日本で始めてこの分野を教えたのではと おっしゃって下さいました。大変光栄なことです。 この授業は人気があって、定員100名に対し、ほぼ倍数の学生さんたちが 集まるので、毎年授業初日は履修者を決めるために抽選会をしていました。
久米先生は、神田外語大学時代に、教員向けの「異文化コミュニケーションセミナー」 も企画して下さいました。毎年夏休みに行われたこのセミナーは、 内容も充実していて興味深く、集まる先生方とも親しくなり、 大変楽しみにしておりました。
さて、「映像で学ぶトランスカルチュラリティワークショップ」では、 卒業生を中心に、さまざまな研究発表が用意されていました。
私は、「INVCワークショップの軌跡」という題目で、 当研究所設立までの経緯をお話を致しました。 講演の内容はHPの講演の所をご覧下さい。 http://nonverbal-invc.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここでは、INVCワークショップのはじめから、 「メンバーとのコミュニケーションの取り方について、私が大切にしてきたこと」 を簡単にまとめてお伝えしたいと思います。
(1) 自然の力、場の力を大切に: 自然や場の力は、集まるメンバーの心を リフレッシュしてくれると同時に、ディスカッションの内容にも影響します。 私は、江ノ島の海の自然を、年四回、春夏秋冬に感じてもらいたいと思い、 開催場所を江ノ島にしました。
(2) 遠方から来てくれるメンバーへのおもてなし:関西から駆けつけてくれるメンバーも いることから、いつも感謝の意を込めて、ウェルカム・ドリンク、ウェルカム・ スウィーツを用意し、笑顔でみんなを出迎えます。
(3) リーディング課題を共有し、それについてディスカッションする:同じものを読む ことは, メンバーの間の問題意識を共有するのに大切だと考えています。 同じものを読んでも、それぞれに個性的な考え方が発表される所が素敵です。
(4) リーディング課題は、日々の私の読書の中から、きらりと光るものを厳選する: 共有するリーディング課題を何にするかは、この会の柱を立てていくような作業です。 ディスカッションの流れや共有された考え方を見極めながら、次の課題を決めます。 この会は学問ではなく、暮らしの中にのんばーばるcom.の視点をどう生かすかに 主眼を置いているので、リーディング課題は論文や専門書ではなく、日々私が読み 続けている一般書の中から、今このタイミングで読んでほしいと思うもの、メンバーの 心に届くメッセージをもっているものを、厳選して渡します。
(5) 会の前の準備を大切にする:それぞれが忙しいスケジュールをやりくりして集まって くるので、当日は実りあるものになるよう、お互いが事前準備に心を砕いています。 特に、共著の執筆は、会の1~2週間前までにお互いに修正した原稿を送り合い、それを 当日までに読んでコメントを書き入れ、当日のディスカッションに備えます。 毎回修正し、送られて来る原稿からは、メンバーの熱意が伝わってきます。
(6)face-to-faceの時間を大切にし、それをていねいに積み重ねる: 当日は全員が顔を 合わせる貴重な時間です。ゆったりとした時間が流れることを大切にしつつも、 充実した時間になるよう、気を配ります。会を重ねるにつれ、お互いの垣根はどんどん 低くなり、本音で話したり、自己開示したりが自然にできるようになりました。
(7) 会が終わってからのフィードバックを大切にする:これは、教壇に立っていた頃から 私が大切にしてきたことです。発表のレジュメはもう一度読んで、ライトブルーの インクのペンで、細かくコメントを書き込みます。それに加えて、その時の会の内容を 私なりにまとめ、手書きでプリントを作り、絵を描いて色を塗り、全員に送ります。 このフィードバックは、お互いが会の流れを共有し、積み重ねていくのに、大変 大切だと考えています。
(8) メンバーの希望ややりたいことを尊重する:はじめは、私がある程度の基本的な 流れを作ってきましたが、そのあとは、メンバーの希望や進みたい方向性を大切 にして、耳を傾けてきました。全員がすでに十分なキャリアをもっている人たちなので 第二期に入ってからは、社会貢献をしたいという気持ちが強くあり、それが、共著で 本を書くという方向に動いたと思います。素晴らしいことです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は、立教大学異文化コミュニケーション研究科で、開学した2002年から 2012年まで「非言語コミュニケーション論」を担当していました。 これも、久米先生がお招き下さったもので、多才な学生たちとのディスカッションは とても楽しい思い出です。
今回の「映像で学ぶトランスカルチュラリティワークショップ」では、 私の授業を履修してくれた一期生、二期生、三期生にも会うことができ、 当時を懐かしく思い出しました。
事務局のみなさまには、いろいろお世話になりました。 この会に招いて下さいました、久米先生はもとより、小林先生、 小坂先生ともいろいろお話させて頂き、有意義な時間を過ごさせて頂きました。 本当にありがとうございました。
Q&Aで話題になりました「Workshop未来の夢」につきましては、 次回のニューズレターでご報告させて頂きます。
ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のアドレスにメールを頂ければ幸いです。 東山安子:ytprimrose09@gmail.com 山口(田島)美和:barrierfreeclub@yahoo.co.jp 藤田典子:noriko.fujita.09@gmail.com 大野木かおるアンジェラ:angelafraganza@gmail.com
みなさまからのおたよりを、お待ちしております。
それでは、みなさま、どうぞお元気にお過ごしください。 今宵は満月。美しい月が見られますでしょうか。 みなさまにとって、穏やかでしあわせな日々が続きますように。
2015年3月6日
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 http://nonverbal-invc.com 代表 東山安子
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