<ご挨拶>
師走に入り、木枯らしが吹き、冬らしい寒さとなりました。 相模湾には白波が立ち、富士山は真っ白に雪化粧しています。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
気がつけば2022年も残り僅か。今年を振り返るとともに、 「INVC湘南だより」の配信方法の変更などを含め、 いくつか話題をお伝え致します。
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<古希の心境とINVC湘南だより>
還暦の時にも自分の人生を振り返りましたが、 古希を迎え、この先のことについて考えを巡らせてきました。
湘南は気候が温暖な地であるからか長寿の方が多く、 敬老のお祝いも鎌倉市では米寿から、藤沢市では卒寿からです。 となると、古希などは「まだまだ若い」と老人扱いされない土地柄です。
昭和女子大学の総長であられる坂東真理子さんも、 著書『70代のたしなみ』の中で次のようなことを述べられています:
人生百年と言われるようになった現在では、70代が人生で最も幸せな時期であり、 「人生の新しいゴールデンエイジ」である。そして人生の節目は還暦ではなく70歳である。 70歳が次のステージへの出発点であるなら、昔の先入観のまま晩年を生きるのは あまりにももったいない! 70代に関わる人生のイメージを変えよう。
「そうか、ならば70代を楽しもう!」 と、 楽観的な私は忍び寄る「老いの影」を彼方に追いやって、 さらにクリエイティブな暮らしを自由描きたい、 そして穏やかに和やかに日々を過ごしたいと思うようになりました。
「INVC暮らしとアートの研究所」の活動はこれまで通り継続し、 「江ノ島でのINVCセミナー」と「INVC湘南だより」は続けていこうと思っています。 還暦の時には「自分の中に蓄積されてきたものを次世代に伝えなくては」という 使命感もありましたが、古希の今は、自分が日々五感を開いてこの湘南の地で暮らす中で 考えたこと、感じたことを受け取ってくださる方々とシェアしていきたい と考えるようになりました。
そんな心境の変化もあり、これまで「INVC湘南だより」はご縁のありました方々全員に メールでお送りしておりましたが、2023年度より、一斉送信は控えさせていただこうと 考えております。
HPのニューズレターの項目には、季節ごとに綴った湘南だよりを順次掲載いたしますし、 写真なども新しいものを順次加えていこうと思っていますので、皆様のご都合の良い時に ご覧いただければ幸いです。
ただ、これまで通りの配信をご希望の方は、お手数ですがご一報いただけますでしょうか。 お申し出のありました方につきましては、そのようにさせていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。
以下、いくつかの短い話題について。
<三年日記> 常々思ってきたことですが、季節の移ろいと暮らしをメモしておきたいと。 うぐいすの初鳴き、ツバメを見かけた日、ユリカモメが橋の欄干に並ぶ日、 金木犀が一斉に咲く日、オリーブの実が緑から茶色や赤茶色をへて黒になる日々。
そんな自然の美しい日々を書き留めておくのに、 古希の誕生日から「三年日記」を付け始めました。 さまざまな自然の移ろいに加えて、日々の暮らしについても一言書き留めておこうかと。 10冊目を穏やかな心で書き綴っている自分をイメージしながら。
<ふとんの打ち直し> ずっと使っている敷布団。寝心地が悪くなったわけではないけれど、かなり痛んできたような気がして。 買い直そうかとネットを見れば、どれも気に入らないものばかり。 はたと思い出したのが、一緒に住んでいた義母がふとんを打ち直しに出していたこと。
あまりに古いものなので大丈夫でしょうかとふとんやさんに聞いてみれば、 最近の通販で買ったふとんより、古いものの方が素材がいいんですよと。 それではとお願いして2週間。熱処理とオゾン処理ですっかり中身の綿は清潔に整えられ、 ふかふかになって戻ってきました。布団は粗大ゴミになる確率が一番高いとか。 こうやって綿の打ち直しをすれば、ふとんはずっと気持ちよく使い続けることができ、 なんとSDGs的に地球に優しいことか!
そして、綿の打ち直しを思い出したのは、義父母と共に暮らした十数年に渡る「暮らしの景色」が 自分の中に確かにあるからだなあと感慨深く思った次第です。
<モーニング抹茶> 毎朝、9時頃になると少し離れたところにある仕事場に出かけます。 まず、窓を開け反して新鮮な空気を入れ、和室をほうきで掃き、 キッチンやトイレを掃除して空間を整えます。
仕事を始める前に、時折抹茶を点てていただくようになりました。 来月96歳を迎える母が、今でも茶道を教えていることもあり、 抹茶は実家ではお茶室で頂く特別なものではなく、 子どもの頃から日常的にいつでも一服点ててもらえるものでした。 そういう意味では、身体に馴染んでいる「ほっとする飲み物」の一つです。
仕事を始める前に、お湯を沸かし、抹茶茶わんにお茶杓で抹茶を入れ、自分のために一服立てる、 和室の窓から見える庭の麦の緑や、大きな青空や雲の流れなどを見ながら、 背筋を正して抹茶をいただく。 私にとって、一日の始まりとなるモーニング・コーヒーならぬ、モーニング抹茶のひとときです。
<『職業としての学問 その後の学び』の刊行予定> 出版社から独立され、本の企画・コーディネイトを始められた方にお声掛けいただき、 『職業としての学問 その後の学び』という企画出版に参加することとなりました。 私にとっては、退職からこれまでの日々を振り返る良い機会ともなりました。
何人もの大学を定年退職された先生方がそれぞれの人生をお書きになられるとのことで、 他の先生方の書かれたことにも大変興味があります。原稿はもう少しで書き終えるところで、 来春、青灯社より刊行の予定です。刊行の折には、またHPでおしらせいたしますので、 ご興味のあります方はお読みいただければ幸いです。
みなさま、今年も一年ありがとうございました。 今宵はクリスマス・イヴですね。
来年こそ平和で穏やかな年になりますよう。 みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。
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次回の「INVC湘南たより」は[2023年新年号]となります。 HPに掲載いたしますので、お好きな時にお読みいただければ幸いです。
お伝えしましたように、ご縁のあった方々への一斉送信は今回までとなります。 これまで通りの配信をご希望の方は、お手数ですが以下のメールにご連絡ください。 合わせてご感想や近況をお知らせいただければ、大変嬉しく存じます。 東山安子:ytprimrose09@gmail.com
それでは、雪化粧した富士山が美しい湘南より、 世界情勢が一歩でも平和に近づきますよう、 そしてみなさまの日々の暮らしが少しでも穏やかで希望に満ちたものになりますように とお祈りして。
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 東山安子 https://nonverbal-invc.com
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