<ご挨拶>
大分春めいてきましたが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。 コロナ禍も五輪の行方も不透明なままですが、 湘南の空は青く、広く、大きく、 相模湾の大海原の先に見える富士山は、今日も美しい姿を見せています。
今は桃の節句の季節。 我が家が都内から湘南の地へ引っ越してきたのもこの頃です。 15年前も、青空が広がる、比較的暖かな日でした。 新築の正面のガラス戸を全開にして、荷物を運び入れたのが、つい昨日のことのようです。 夜は引っ越しを手伝ってくれた友人たちと一緒に、手作りカレーを食べたのも良い思い出です。
さて、2021年の「INVC湘南だより・春号」をお届けします。
今回の話題は三つ: 「散歩で出会う春の花たち」 「デジタルコンサート」 「オンライン出版記念講演会」です。
お気に入りの温かな飲み物を片手に、どうぞごゆっくりお読みください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「散歩で出会う春の花たち」
今年の冬は比較的暖かく、冬だというのに木枯らしもあまり吹かず、 おかげで散歩の途中で、川沿いにあるベンチや、公園の中の椅子や、海岸で 「アウトドア ティータイム」を楽しむことができました。 そんな日々の散歩を楽しんでいると、様々な花たちに出会います。
「梅」 梅の花は、紅・ピンク・白と様々な色合いがあり、お庭のあるお宅も多い散歩道では よくみかけます。満開より、つぽみと花の割合が半々か、つぼみがちょっと多いくらいの時が、 美しい! 顔を近づけると、5枚の丸い花びらがかわいらしく、いい香りを放っています。
梅の名所としては江ノ島の近くの常立寺が有名で、枝垂れ梅が見事です。 見頃になるとカメラマンが増えるのですが、夕方に訪れたら誰ひとりいなくて。 しかも、つぽみと花の割合が私の好きなタイミングで、本当に美しく、 しばし見とれてしまいました。
もう一箇所、梅の名所をあげるなら、我が家で「山の公園」と呼んでいるところ。 江戸時代の庄屋さんの家が移築してあり、山を背景にした藁葺き屋根の風景は 「日本昔話」そのもの! その庄屋さんの家の手前の広場に梅林があります。
梅の下の芝生の上で、のんびり過ごしている家族や、カップル、 梅の花をじっと愛でている人や、写真を撮っている人たち。 みな、冬が開けつつある時期に咲いてくる、この品格のある紅白の花に 春の訪れを感じているのでしょう。
「水仙」 水仙もこの時期、散歩していると道端やお庭の中に見かけます。 白と黄色の小さな日本水仙は、とてもいい香り! 思わず鼻を近づけてしまいます。
水仙といえば、いつも思い出すのが、イギリスの北部、Yorkの城壁の土手一面に咲く水仙たち。 日本水仙とは違ってもっと大振りの黄色い花びらですが、春になると一斉に咲き始めます。 その姿が目に焼きついていて、水仙の花をみるといつもYorkを想い出します。
「河津桜と菜の花」 川沿いの散歩道にある河津桜。今年も早くからちょっと濃いピンク色の花を咲かせ始めました。 その近くには菜の花も咲いています。菜の花も「春」を感じさせてくれる花でしょう。 我が家の庭でも紅白の梅の奥に、小松菜がとう立ちして、菜の花を咲かせています。
先日、卒業生が美しい絵葉書を送ってくれました。そこにも菜の花が満開! 「千葉県市原市の誇る菜の花畑と小湊鉄道」とあります。菜の花畑のスケールの大きいこと! 日本には美しい景色がたくさんあることに感動します。
「雪柳」 我が家の庭は、冬も麦が青々。麦の種を蒔くようになってから、 冬の庭が枯葉色から緑色に変化し、冬でも緑を楽しめます。
この時期、咲いてくるのが雪柳。小さな白い花が細く枝垂れる枝に無数に咲き、 緑の小さな葉の間に散りばめられている美しさ! 白い花はとても清楚な印象です。
もう一株はピンク。つぼみの時はぎゅっと濃いめのピンク色で、花が咲くと花びらの外側が ピンク、内側にくるにつれて白へのグラデーション。
どちらも、のびのび、伸び放題! ピンクのつぽみを楽しもうと、枝を切って 家の中に飾ったら、春が家の中にもやってきました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ベルリンフィル・デジタルコンサートホール」
コロナ禍で出かけることを控えるような状況の中、我が家からのZoomアクセスで 参加しやすくなったものも格段と増えました。 例えば、世界をつないで行われるシンポジウム、学会、ワークショップ、財団の報告会など。
湘南に来てからは、飛行機に乗らない、新幹線にも乗らない、という暮らしなので、 地元以外のイベントや会には参加できないものと思っていました。 それが、この移動を控える状況で、逆にアクセスが快適に変化! というわけで、ちょっと面白そうと思うイベントには、気楽に参加しています。
音楽会も都内にいる時には、「都民劇場」という会員制の音楽サークルに入っていて、 夜の文化会館での音楽を楽しみましたが、あの頃は何しろ多忙で、何事もあたふた。 会場に仕事場からやっと駆けつけ、幕間に会館で夕食という慌ただしい楽しみ方でした。
藤沢には、「リラホール」という音響の良いホールもあるのですが、 我が家では自宅の音響装置の質をあげて、CDやハイレゾ音源で音楽を楽しんでいます。
そんな中、昨年暮れに久しぶりに長谷のカフェでおしゃべりに興じた親しい編集者から、 「ベルリンフィル・デジタルコンサートホール」の7日間無料チケットをいただきました。 彼女もかなりの音楽好き。「これ、いいですよ。」と言われて、早速試してみました。
これは、ベルリンフィルの演奏会のライブを聴けると共に(時差を厭わなければですが)、 これまでのアーカイブから数多くの演奏会を聴くことができます。 ベルリンフィルの歴代の指揮者である、カラヤン、アバド、ラトル、そして2019年8月に 就任した現指揮者のペトレンコが指揮した演奏会がみないつでも自由に聴けるのです! ジルベスター・コンサートも、ヴァルトビューネ・コンサートも、ヨーロッパ・コンサートも!
オペラから交響曲、協奏曲、室内楽、そしてバロックから現代曲まで聴ききれないほどの演奏数です。 それに加えて、ソリストや指揮者へのインタビューやドキュメンタリー映像も豊富。 湘南に越してきた時にTVを手放したので、これまで音楽鑑賞はもっぱらCDのみ。 指揮者や演奏者の姿をみながら演奏を聴くのは、ちょっと新鮮です。
デジタルコンサートホールが始まったのは2008年。 登録ユーザーは全世界に100万人、有料会員は35000人もいるとのことです。 画質も音質もこだわっており、「クラシックという芸術を広めたいという芸術家による活動」 だと説明されています。
早速、デジタル・コンサートホールのチケットを買い、日々ベルリンフィルの音楽を 楽しむことにしました。夜は、湘南ビーチFMでジャズを聴くことが多いのですが、 これからはベルリンフィルも、夜のお供に加わります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「明英教育セミナー:出版記念講演会」
明海大学英米語学科の同窓会である「明英」。 毎年初夏に新浦安のホテルなどで行われていた親睦会がコロナ禍で開かれず、 卒業生たちに会えなくて残念に思っていたところ、 昨年秋に出版した著書『英語教師のためのコミュニケーション読本 Verbal & Nonverbal Communicaion』の出版記念講演会を、Zoomオンラインで企画してくれました。
face-to-face派の私としては、Zoomでも出来るだけ参加者とのやりとりを 大切にしたいと思い、スタッフとも色々相談しました。 参加者が20名ほどという、お互いが話しやすい人数であったこともあり、 講演後に、一人ひとりから感想や意見、近況などを話してもらうことができました。 さらに、スタッフがアンケートもとって、その結果も送ってくれました。 いつもきめ細かく、対応してくれて、本当にうれしく思います。
今年も、明海の卒業生たちの、明るさや素直さ、研鑽を摘もうという前向きな姿勢に 出会えて、こちらも元気をもらうことができました。 準備をしてくださった明英のスタッフ、関係者のみなさん、 参加してくださった卒業生の方たち、先生方、 楽しく、有意義で充実した時間をありがとうございました。 また、お会いしましょう!
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次回の「INVC湘南たより」は[湘南の新緑の季節]をお届けします。
このNLはこれまでご縁のあった方々にお送りしております。 ご不要の方は、HPの「ニューズレター」の項目からご自身で解除していただくことができますので、 お手数ですがよろしくお願いいたします。
ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のアドレスへお願いいたします。 東山安子:ytprimrose09@gmail.com みなさまからのお便りを、心からお待ちしております。
それでは、春の花が美しい湘南より、 地球の状況が好転し、みなさまの日々が少しでも穏やかで 希望に満ちたものになりますようにとお祈りして。
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 東山安子 https://nonverbal-invc.com
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