<ご挨拶>
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。 七月に入り、梅雨はどこへ行ったのやらと思うような日も続いています。 日差しが強まってきて、ここ湘南では、 帽子、サングラス、日傘が手放せない季節です。
今月の<湘南だより>は、「夏を迎える湘南」の様子を
<INVC暮らしとアートの研究所>からは、 東山の単著が、鎌倉の「銀の鈴社」から、『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション 愛蔵版』 として7月4日に再版され、書店流通を開始しましたことのお知らせと 先月26日に開催されました「第一回INVC花束セミナー」のご報告をいたします。
それでは、お時間のありますときに、どうぞお気に入りの飲み物を片手に、 ゆっくりお読み下さい。
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 http://nonverbal-invc.com
代表 東山安子
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <湘南だよりー夏を迎える湘南の様子>
先月お伝えした、江ノ電の駅で巣作りを始めたツバメ。 駅に立ち寄り見上げるたびに、子ツバメが大きくなり、 巣から黄色いくちばしとふっくらとした姿がいくつも見えるようになりました。 親ツバメが餌を運んでくると、ピーピーと 可愛い声で鳴いています。
ツバメは可愛いのですが、先日、湘南暮らし10年目にして、 初めて我が家の庭で遭遇した「生き物」が! それは、体長1.5mもある草色の蛇!!! 危うく踏みそうになった夫は、数メートル伴走してしまい、 夫も、そしてきっとこの蛇もビックリしたであろう出来事でした。 鎌倉には、蛇はごく当たり前にいるそうですが、 まさか我が家の庭で出会うとは! 思いがけないことでした。
湘南のビーチは、すっかり海の季節の準備が整い、 7月1日に「海開き」が行われました。 江ノ島では、東浜も西浜も、例年通りに海の家がずらりと並び、 夏休みを迎えるこどもたちや家族連れを待っています。 昨日、潮と磯の香りのする風を胸いっぱいに吸い込みながら、弁天橋を渡り、 江ノ島神社にお参りに行きましたが、もうせみの声がしていました。 この週末は、八坂神社の勇壮なお祭が執り行われ、お神輿が海を渡ります。
湘南はサーフィン発祥の地として知られていますが、 もう一つ、発祥の地として知られているものがあります。 それが、「ビーチバレー」です。 長い海岸線をもつ鵠沼海岸の茅ヶ崎よりのビーチに その場所はあります。常設コートになっているようで、 普段でもビーチバレーを楽しむ若者がプレーをしています。 なかなか、上手な人が多く、通りかかると つい、サーブ、レシープ、アタックの素晴らしさに見入ってしまいます。 砂の上で、歩くのも大変なのに、機敏な動きが素晴らしい! 7月には大会も開かれるようで、今から観客の歓声が聞こえるようです。
その常設コート近く、海と引地川が合流するあたりは BBQを楽しむ若者たちで、例年にぎわいます。 いつも上空から食べ物を狙っているとんびが、 BBQをめがけて降りてこないのは、火があるからでしょうか。
今日は七夕。江ノ島神社には、大きな笹が立てかけられ、 お参りに来た人たちが、それぞれ短冊に願いごとを書いては 笹の枝に結んでいきます。 平塚では明日から恒例の七夕祭りが開かれるようです。 都内に住んでいた頃は、夏休みに、高円寺の阿波踊り、 そして阿佐ヶ谷の七夕祭りに行くのが楽しみでした。 七夕祭りの飾りの準備をしている頃に通りがかると、 商店の人が仕事の合間に張子の人形に紙を貼ったり、 色を塗ったりする様子が見られて、楽しかったものです。 こどもたちが小さかった頃、金魚すくいをしたり、 時には外国からの友人と一緒に出かけて、日本の夏の 情緒を楽しんでもらったことを思い出します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <INVC活動報告ーその1>
■ 東山安子著『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション 愛蔵版 〜小さな幸せを取りもどすために〜』 が、銀の鈴社より7月4日に再版され、 書店流通を開始しました。E-bookも同時出版です。
この本は、昨年12月にParade Books より自費出版し、アマゾンでのみ販売をしておりました。今回の「銀の鈴社版」では、書店流通により、全国の書店でもアマゾンでも買っていただけるようになりましたので、大学の図書館や公立図書館などの蔵書としてリクエストを出していただくことが可能になりました。 今回の「銀の鈴社版」には以下のような特徴があります。 1)末永くお手元においていただき、人生の折々にお読みいただければとの願いを込めて、 「愛蔵版」と題しました。 2)全国の図書館を通じてたくさんの読者の間を行き来できるよう、ハードカバーのしっかりと した「上装版」といたしました。 3)大学生のコミュニケーション関係のテキストや参考図書として活用していただけるよう、 各章の最後にある参考図書に手を加え、充実させました。 4)本の帯に、詩人の谷川俊太郎さんから推薦の言葉をいただくことができました。「のんばー ばるコミュニケーション」という、未だ知られていない世界を身近に感じて、一般の読者が 増えていけばと願っております。 5)E-bookを同時出版いたしました。日本語の本を読みたいのになかなか手に入らない海外留学 中の学生たちや海外赴任中の家族、冬は雪が深く図書館に行けない雪国の人たち、文字の拡大 や読み上げといったユニバーサルデザインを使って読書ができる視力の弱い方々などに向け て、「紙媒体ではないからこそメッセージを届けられる」という、銀の鈴社の考え方に共感しま した。
■私の諸先輩であられる先生方、かつての同僚や大学関係の友人たち、そして今や若き研究者として、大学の教壇に立っているかつての学生たちへ
いつも応援していただき、ありがとうございます。 『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション 愛蔵版』(銀の鈴社)は、ノンバーバル・コミュニケーションという私の専門分野を暮らしの中で捉え直し、暮らしの知恵として日々の暮らしに生かしてもらえるよう、これからの未来を担う大学生たちに向けて書いたものです。大学のコミュニケーション関係のテキストとしても使用できるよう、章立ては10章とし、関連図書も各章末に載せてあります。これらの本は私が一冊一冊を読み込んで、是非読んでもらいたいと思う本を厳選してあります。学生たちにはどの本をとっても、人生を考えるための良き読書案内となるでしょう。学生たちが「コミュニケーションの本質」に気づくように願って書いたこの本を、是非、貴大学の図書館の蔵書に加えていただけたら、嬉しく存じます。また、先月お知らせした身ぶりの辞書関係の二冊の本(三省堂)も、併せてリクエストしていただければ幸いです。 本の情報はHPのトップページに載せてあります。http://nonverbal-invc.com
■このNLを受け取ってくださっている皆様へ。 いつも応援、ありがとうございます。 公立の図書館を通じて、多くの人にメッセージを届けられればとも考えております。 どうぞ、お近くに図書館がありましたら、リクエストカードに本書を記入してお出しいただけると、長い年月の間には他の多くの読者の方にもメッセージを伝えていくことができます。この本に共感していただけましたら、ご協力いただけると幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <INVC活動報告ーその2ー>
先月26日、江ノ島で「第一回INVC花束セミナー」が開催されました。 当日は梅雨の晴れ間でお天気に恵まれ、 弁天橋の右側には、裾野まで美しくきれいに広がったブルー富士が 見られました。 会場となったヨットハーバーでは、この週末ヨット大会が開かれ、 いつにも増してたくさんのヨットと若者たちの熱気があふれていました。
花束セミナーに参加してくださった方は16名。INVCメンバーを入れて22名 という、私たちらしいアットホームなセミナーとなりました。 参加者は、大学教授、大学の日本語教師、デザイナー、ゆかた姿のお母様と 異文化交流に関心のある高校生の娘さん、自費出版を担当してくれた編集者、 立教で非言語の授業を履修してくれた学生とイタリア人のご主人、 いつも応援してくれる異文化交流サロンかぴばらのメンバー、TCWで出会った人、 地元腰越や茅ヶ崎の人、そして友人と家族たちというバラエティに富んだ顔触れと なりました。
午前中は東山の講演「生き方を変えた湘南暮らしとINVC」から始まりました。のんばーばるコミュニケーションの概説、コミュニケーションは情報伝達ではなく「心の交流」という話、都会暮らし➡︎ヨーク暮らし➡︎湘南暮らしを経てライフスタイルの大転換が起きたこと、そして「学問とは何のためにあるのか」という問いをトヨタ財団のJOINTからの資料をもとにお話ししました。
続いて、山口(田島)が、たとえ相手が99%悪いと思っていても1%の自分の否を見ることに意味を置くという「内観療法」の紹介をしました。自分の都合や価値観で物事を見るのは「外観」、1%の自分の否を見ようとするのが「内観」、日々の暮らしの中でも「日常内観」ができると話してくれました。
午前中の最後は、仁志田が大判の英語絵本を片手に読みきかせの話、そして二人でペアになって、7つの質問への答えをお互いに「のんばーばる」で伝えるというペアワークを体験。簡単なことなのにうまく伝わらなくて、涙を流しながら笑い合っているペアもいて、なかなか楽しい時間でした。このペアワークの目的は、のんばーばるの豊かさに気づくとともに、伝わらないはがゆさを経験することで、他者、例えばこどもや老人や海外の人などの気持ちを汲み取ろうとする心を育むことだとの話がありました。一人一人が他者への思いやりに気づける一つのKEYが”のんばーばる”であるとの話も。
そして、ランチタイム。外のヨットハーバーの見えるデッキに机を出し、青空のもとで、お弁当やテイクアウトのお昼を一緒に食べました。ちまきや、郷里山形のサクランボを差し入れてくれた参加者もいて、ペアワークで和んだ会場の雰囲気は、そのままランチタイムでの楽しい談笑へと引き継がれました。お隣に座った早稲田で日本語教師をしておられる方は、『日米ボディートーク』(三省堂)をすでに活用してくださっているとのことで、「著者に出会った!」と感激してくださいました。
午後は、大久保が韓国やアジアでの身体接触を取り上げました。韓国ドラマから6場面を実際に見ながら、日本人の身体接触とどう違うかを観察。私たちはとかく西洋の人は身体接触が多いと考えがちですが、お隣の韓国でも身体接触を大切にしていることが感じ取れました。「身体接触により、自己が受け止められている感覚を得て、情緒や精神の安定に繋がる」という三砂ちづる著『タッチハンガー』からの言葉も紹介されました。
午後の二番目は、大野木のロープを使った英語アクティビティ。全員が立ち上がり、太くて重いロープの一巻から、それぞれに必要な長さのロープを切り出します。一人一人が自分のロープを持ってから、それで「えび結び」という巻き方を教わりました。しかし、これがなかなか難しく、頭を傾げる人が続出!上手にできると美しい巻きに仕上がります。All Englishでしたが、参加していた小学生のお子さんが「とっても楽しい!」と言ってくれました。
午後の最後は藤田がドイツにいた時の写真を見せながら「ドイツの食事の時間の楽しみ方、ドイツの素敵な食卓」を紹介してくれました。食事の時間というのは日々の暮らしにとって、とても大切な時間です。その時間をより豊かにするために、壁にかかっている絵や他のインテリアの中の一色をテーブルクロスの色に合わせたり、日本からの客人のために日の丸のテーブルにしたりと、そこに豊かなアート感覚があることの素晴らしさを感じました。豪華な食事内容よりテーブルセッティングへの心遣い、つまり what to eat より how to eatという言葉が心に残ります。
簡単なテーブルセッティングを全員でやってみた後、そのままティータイムへ。机を中央に集め、用意してあったテーブルクロスをかけて、テーブルセッティング。飲み物は、山口(田島)が伊豆の庭で採れたハープを使い、冷やして持ってきてくれたハーブティー、夫のひいてくれた自家焙煎コーヒー、オーガニックティー、そして差し入れのアイスティー。Natural Sweets は娘の焼いた音符のクッキー(ローズマリー、麻の粉、麻のナッツ入り)、それから差し入れのおせんべ。お茶をいただきながら、参加者に一言ずつ感想をいただきました。みなさん、楽しんでいただけたようで、終始和やかな雰囲気だったことがとてもうれしかったです。
「第一回花束セミナー」、皆様のおかげで無事開催できました。開催までに様々な困難もありましたが、終わってみれば、私がイメージした通りのセミナーとなりました。江ノ島でしか味わえない大空、海、潮風、鳥たち。この「場の力」は、思い切って来て良かったと言って下さった参加者の言葉にも表れています。セミナーの内容は、実に多彩。ちょっと硬い講演もあれば、参加型のペアワークやワークショプもあり。異国の写真や画像も、西欧があれば、アジアもあり。参加者の知的好奇心も、体験による学びも同時に満足できるように配慮したプログラムでした。参加人数も狙い通りで、お互いが知り合ってアットホームな雰囲気のセミナーにするには、ベストな人数でした。小学生、高校生から第一線で仕事をしている人までが、一堂に会してお互いに何かを感じてもらえるセミナーというのはなかなかないはずで、私たちのセミナーの意義はそういうところにもあると自負しています。アウトドアのランチタイムも、あちこちで笑い声が聞こえ、ティータイムも用意したこだわりの飲み物やお菓子で、ゆったりとした時間を楽しんでいただけたことと思います。
「花束セミナー」が無事にデビューできたことで、代表としては心底ほっとしております。参加してくださった方々のINVCを応援してくださる気持ち、心からうれしく思っております。ありがとうございました。
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次回の「INVC湘南たより」は[湘南の海の季節]をお届けします。
ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のお知り合いの方のアドレスにメールを頂ければ幸いです。 東山安子:ytprimrose09@gmail.com 藤田典子:noriko.fujita.09@gmail.com 山口(田島)美和:barrierfreeclub@yahoo.co.jp 大野木かおるアンジェラ:angelafraganza@gmail.com 仁志田華子:08vt018t@gmail.com 大久保正美:sonmul.fromgod@gmail.com
みなさまからのお便りを、心からお待ちしております。
それでは、みなさま、さわやかな潮風の吹く湘南より、 みなさまにとって、穏やかで幸せな日々が続きますように。 暑さに向け、お身体、ご自愛くださいませ。
Intercultural Nonverbal Communication INVC暮らしとアートの研究所 東山安子 http://nonverbal-invc.com
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