ニュースレター

2016年 12月 21日発行
 
<ご挨拶>

2016年もあと10日を残すのみとなりました。
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。
今年は青空の広がる穏やかで暖かな冬至となりました。
今宵はゆず湯にゆったり浸かり、身体を温めることと致しましょう。

江ノ島は時に風が強く、白波の立つ日もありますが、
今日のように冬晴れの日の空は、どこまでも青く、広く、
雪化粧した富士山が美しく見える季節でもあります。
暖かな日には、ヨットやサーフィンに加えて、カヌーやドラゴンボートに乗る人たち、
陽だまりで釣りを楽しむ人たちを見かけます。

初めてお読みいただける方、
バックナンバーはHP(http://nonverbal-invc.com)よりお読みいただけます。
今後ともよろしくお願いいたします。

今月の<湘南だより>は、「湘南のクリスマス」を、

<INVC暮らしとアートの研究所>からは、
東山安子著『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション』(愛蔵版)の
出版元である「銀の鈴社」が30周年を迎え、
そのお祝いの集いに参加してきましたことのご報告と、

明海大学英米語学科同窓会が主催する「明英・英語教育セミナー」で
「教室の中のノンバーバル・コミュニケーション」と題して講演を
行ってきましたので、そのセミナーの様子をお伝えします。

<INVCメンバーの活動報告>としては、山口美和の著書
『PT・OTのためのコミュニケーション実践ガイド 第2版』
が11月に出版されましたので、それについてご報告いたします。

それでは、お時間のありますときに、温かな飲み物でも片手に、
ゆっくりお読み下さい。

Intercultural Nonverbal Communication
INVC暮らしとアートの研究所
http://nonverbal-invc.com

代表 東山安子

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<湘南だよりー湘南のクリスマス>

夕暮れの江ノ島。
相模湾の上に広がる大きな空がさまざまな色に変化する、美しい時間です。
雪化粧した富士山のシルエット、雲がたなびき、
その背後から、大空に水彩絵の具で放射線状に線を描いたように、
白、ライトグレー、ピンク、オレンジ、ダークグレー
といったさまざまな夕焼けの色が、青空を背景に目の前に広がります。

その中を、ゆっくりゆっくり、夕日が彼方の海面に沈んでいきます。
この素晴らしい夕焼けの風景を楽しむ人たちが
いつも弁天橋の上にいます。カメラを向ける人もいます。
皆、じーっとこの美しい光景に見入っています。
月が輝き、一番星が光る頃、江ノ島の灯台にはイルミネーションが灯されます。
十二月のイルミネーションは「湘南の宝石」と言われ
夜空に白く輝きます。

12月に入り、色とりどりに飾られたツリーをあちこちで見かけます。
店頭には、サンタの顔のついたお菓子や、お馴染みのお菓子が詰めてある靴下、
様々なクリスマスの絵柄やクリスマス模様が目を楽しませてくれます。
そして、お店に入るたびに流れてくるクリスマスソング。

私が中学二年生の時、髪をアップにした素敵な英語の先生は、12月のある日、
美しい筆記体で、 "White Christmas"の歌詞を、黒板いっぱいに
書いてくださいました。その歌から、私は「異文化の香り」を嗅いだのです。
歌詞を全て覚え、それ以来、私はクリスマス・ソングが大好きになり、
クリスマスは「特別に素敵なシーズン」となりました。

子供達が小さかった頃、いつもは外に出してあったもみの木の鉢を
家の中に入れ、ドイツで買い求めてきた木製のオーナメントを
飾りました。ツリーの下には、真っ赤なポインセチアの鉢、
サンタの人形や靴下などのクリスマスグッズを置き、
お気に入りのクリスマスソングのレコードをずっとかけていました。
子供達が寝静まると、サンタはそれぞれの枕元に、毎年「絵本」を置いていくのでした。

本場のクリスマスを知ったのは、イギリスのヨークに住んだ年。
クリスマス・イヴの日、人々は家路を急ぎ、電車もバスも止まり、
みな家族と一緒に家で過ごすので、通りは静寂な空気に包まれます。
深々と雪が降っていました。この外の静けさと、それぞれの家で家族で過ごす
温かさが「クリスマス・イヴなのだ!」と感じました。
雪の降り積もった翌朝のホワイト・クリスマス。
ヨーク・ミンスターで行われたミサに参列したのも特別な想い出です。

都内から越してきて10年目を迎えた、ここ湘南でのクリスマス。
我が家の近所には、イルミネーションを飾るお宅がいくつもあり、
日が暮れると、垣根の常緑樹が静かに光り始めます。
サンタがハシゴを登っている愉快なイルミネーションがあったり、
ベランダに人より大きなスノーマンを飾るお宅もあり、目を楽しませてくれます。

我が家のクリスマスは、リースを飾り、三種類のクリスマス模様の布を
合わせて手作りされた小さなベルをドアノブにかけ、サンタさんがホットココアを
飲んでいる心温まるクリスマスカードとクリスマスの絵本を机の上に飾ります。
ほんのすこし、これだけでクリスマスの雰囲気が味わえます。
子供達と一緒に飾ったもみの木の鉢は、湘南に持ってきて地植えしました。
10年経って、やっとここで伸びようと思ったらしく、昨年からぐんぐんと
背が高くなっています。来年はクリスマスの飾り付けをしてみましょう。

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<INVC活動報告>

* 11月22日、 「銀の鈴社30周年の集い」に参加してきました。

銀の鈴社は鎌倉の古民家にある出版社。7月に東山安子著『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション 愛蔵版』を出版して下さいました。今回のこの集いには、銀の鈴社から出版した著者たちが、遠方からもお祝いに駆けつけました。会場となったのは、川端康成、大佛次郎などの鎌倉文士たちも通ったといわれる老舗中華料理店 「二楽荘」。

丸テーブルが三つ用意され、二つは「詩」を書かれる著者のみなさん、一つは散文で、私は散文のテーブルに着きました。美味しい中華料理をいただきながら、お一人おひとりの熱のこもったスピーチに耳を傾けました。私より何年も先輩であられる著者の方々も多かったのですが、ご自身の体験したことやメッセージを次世代に伝えたいという想いの熱さに感動いたしました。

また、銀の鈴社では『ジュニアポエムシリーズ』という詩集の出版に力を注いでおられますが、詩人の方たちは「ことば」への想いも強く語られていました。私は言葉によらない領域である「のんばーばるコミュニケーション」を専門としていますが、その世界は詩人の方々が五感で感じ、詩の言葉としてすくい上げたものであるというお話をさせて頂きました。

* 12月4日、明英教育セミナーで講演をしてきました。

「明英教育セミナー」は明海大学英米語学科の卒業生で、教員や教育関係の仕事に就いている人を対象としたセミナーです。会場は、浦安ブライトンホテル東京ベイ22階のペントハウス。

はじめに卒業生の 滝口圭太さんの教育実践報告が行われました。滝口さんは現在千葉県立浦安南高校の英語教諭として教壇に立っています。一学年4学級160名ですが、一年生はきめ細かい学習指導をするために一クラス20人の少人数制を取っており、さらに教師が二人つくこともあるとのこと。この体制が功を奏しているのか、英語科目については、4月のアンケートで、英語を勉強したいという生徒が43%だったのが、7月には64%近くなっているとの報告でした。先生方の生徒一人ひとりを大切にした丁寧な教え方や、創意工夫が生徒たちに伝わっているように感じました。

いただいた学校のパンフレットの裏面に「感動の卒業式」とあり、「浦安南高校の卒業式は、涙あり、笑顔あり、本当に感動的な式となります」と書かれていました。また、「浦安南高校を一言で言うと」という問いには、「先生と生徒の仲がいい」「先生が細かく指導してくれる」「生徒と先生の距離が近い学校」「クラスの団結力が強い」「いろいろな活動があり、生徒の良いところを伸ばしてくれる」「明るく個性豊か」と続きます。素晴らしい! こういうことを生徒が実感するには、先生たちのティームワークが不可欠で、それができているのだなと思いました。そして、東京湾の目の前にあるというこの学校、「晴れると富士山が見える」「夕焼けが本当にきれい」と、私がここ湘南で毎日感動している景色を、生徒たちも楽しんでいることを感じ、うれしく思いました。

次に、東山が「教室の中のノンバーバル・コミュニケーション」と題して講演しました。私自身が中学の時に英語の授業を受けて、英語のどこに惹かれたのかをお話しし、「何のために英語をやるの?ー試験のため、点数を上げるため、入試のため」ではなく、「英語のどこが好き?」という視点から見た方が、楽しく英語に親しめるのではとお話ししました。次に、私がコロンビア大学・ティーチャーズカレッジで学んだ英語教授法の真髄をお伝えし、その後はノンバーバル・コミュニケーションの概説、教室の中のノンバーバル・コミュニケーションの具体例、授業にどうノンバーバル・コミュニケーションの視点を生かすかについてのアイディア例を紹介しました。最後は、「先生が元気であること!」と、日々穏やかな心で過ごせるよう、暮らしを調えることの大切さをお伝えしました。

その後は食事会。和やかな雰囲気の中で、卒業以来会っていなかった卒業生や、今は大学の教員をしている卒業生、中高の英語教員として生徒にどう英語を教えようかと日々奮闘している卒業生、青年海外協力隊としてブルガリアに日本語を教えに行っていた卒業生などなど、多くの懐かし卒業生たちとの会話を楽しみました。食事の後は、全員にマイクが回って、それぞれが社会に貢献している様子や近況、講演への感想を聞けたことが何よりもうれしかったです。とてもアットホームな雰囲気に包まれ、笑顔と楽しい会話がたくさん聞こえてきた一日でした。いつもこの会の運営に尽力してくれている卒業生たちに、心からお礼を申し上げたいと思います。

<INVCメンバーの報告>

山口美和著『PT・OTのための これで安心 コミュニケーション実践ガイド』
の第2版が11月に出版されました。この本の第1版は、理学療法士である山口が
初めて手がけた本。2012年10月に出版され、第5刷まで重刷されました。
理学療法の現場を熟知している山口が、この現場で必要とされている
「コミュニケーション」について詳述しており、コミュニケーションガイドを
渇望していた理学療法・作業療法の領域の学生たちや教師たちに好評です。

以下、山口(田島)からの報告です。

11月10日、医学書院より、「PT・OTのための これで安心 コミュニケーション実践ガイド 第2版」を上梓いたしました。2012年10月に第1版が出版されてから早いもので4年が経ち、この度第2版となりましたことは、執筆者として大変喜ばしいことでした。この間、多くの方々よりご支援を賜り、関わって頂きました全ての皆様に、心より感謝を申し上げる次第です。

医師や看護師、薬剤師などに比べると、理学療法士(PT )や作業療法士(OT )のコミュニケーション教育は進んでおらず、リハビリテーション業界にこの類の書籍が殆ど無かったことが、本書が多くの支持を頂けた理由の一つでした。

本書の最大の特徴は、自己成長を目的としていることです。
コミュニケーションについて学び、コミュニケーションスキルのトレーニングをどれだけ受けたとしても、その知識・技術を自律性を持って発揮出来る自分自身が育っていなければ、培った力は十分に活かされません。

今回は、初版で盛り込めなかった「感情管理」をはじめ、人間性を高める内容、そして非言語コミュニケーションについて加筆し、自己成長に必要な項目の充実や若手PT・OTの心の教育にも役立つことをねらいとしました。

本書が対人援助職のコミュニケーション教育に少しでもお役に立つことを願い、
読者の方々と共に私自身も更に学び続け、成長して参りたいと思っております。

医学書院のHPより、日野原重明先生から頂きました「推薦のことば」、「はじめに」「目次」をお読み頂けます。ご興味があれば、どうぞ覗いて見て下さい。
↓↓
http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=89363

山口(田島)美和
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今回は、2016年最後のニューズレターとなります。
今年も一年、「INVC暮らしとアートの研究所」の活動にご参加いただいたり、
「INVC湘南だより」をお読みいただいてご感想をお寄せ下さったり、
セミナーやインタビューをご依頼下さったりと、
本当にありがとうございました。

みなさまから頂くご感想やコメント、ご意見から
次の活動への勇気やエネルギーをいただいています。

様々な「場」でお一人おひとりにお会いした「時」を想い出します。
そしてまた来年、お目にかかることができますように。
この一年の感謝を込めまして、どうぞ良いお年をお迎えください。

 ”Merry Christmas & a Happy New Year!”

Intercultural Nonverbal Communication
INVC暮らしとアートの研究所  東山安子
http://nonverbal-invc.com

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ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のお知り合いの方のアドレスにメールを頂ければ幸いです。
    東山安子:ytprimrose09@gmail.com
    藤田典子:noriko.fujita.09@gmail.com
    山口(田島)美和:barrierfreeclub@yahoo.co.jp
    大野木かおるアンジェラ:angelafraganza@gmail.com
    仁志田華子:08vt018t@gmail.com
    大久保正美:sonmul.fromgod@gmail.com

みなさまからのお便りを、心からお待ちしております。


 

 



 
 INVC暮らしとアートの研究所

所在地:神奈川県藤沢市
活動場所:湘南・江ノ島

   講演&執筆依頼募集中
 
*INVC暮らしとアートの研究所では、湘南近郊及び都内での講演やセミナーの依頼をお受けしております。

*また、ノンバーバル・コミュニケーションに関する専門的な記事や解説記事などの執筆もお受け致します。

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