ニュースレター

2016年 10月 11日発行
<ご挨拶>

10月に入り、キンモクセイの甘い香りが漂う季節となりました。
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。

九月は長雨と湿気で洗濯物がパリッと乾きませんでしたが、
10月は運動会や遠足のシーズン、さわやかな秋晴れが
広がりますように。

初めてお読みいただける方、
バックナンバーはHP(http://nonverbal-invc.com)よりお読みいただけます。
今後ともよろしくお願いいたします。

今月の<湘南だより>は、柿が色づき始めた湘南より「秋の兆し」を、

<INVC暮らしとアートの研究所>からは、
九月に開講しました「INVC東山セミナー」の様子を

<INVCメンバーの活動報告>としては、
大野木かおるアンジェラから、この夏、横浜国大で担当した
「異文化理解講座」の報告があります。

それでは、お時間のありますときに、お気に入りの飲み物を片手に、
ゆっくりお読み下さい。

Intercultural Nonverbal Communication
INVC暮らしとアートの研究所
http://nonverbal-invc.com

代表 東山安子

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<湘南だよりー湘南の秋の兆し>

湘南は温暖な気候もあって、オリーブを植えているお宅をよく見かけます。
そのオリーブの樹に実がつき始めるのが、今頃です。
はじめは、緑色の実がなり、マスカット色の飴玉のよう。
そのうち、赤褐色になり、黒くなります。
樹の下から見上げると、緑の細長い葉の間に、
マスカット色と赤褐色と黒い実が混在し、とても美しい色合いです。
そういえば、いつもティータイムの時に使っているティーマットの柄も
オリーブでした。これは、南仏のエクス・アン・プロヴァンスで買い求めたもの。
ラベンダーが咲いていた南仏の風景を懐かしく思い出しました。

散歩をしているとキンモクセイの香りも漂ってくるようになりました。
我が家のキンモクセイは、離れに続くアプローチに植えてあります。
毎日横を通っていて、前の日の夕方は咲いていなかったのに、
翌朝通ったら、もう一斉にオレンジ色の小さな可愛い花を咲かせていました。
「あらっ」と花が咲いたのに気づいたのと同時に「いい香り」が。
日々の変化はとても小さいようでありながら、
決してそうではないと気づきます。日々の散歩も同じ道を通っていても、
空の様子、鳥の様子、花や樹の様子、風の様子、どれ一つとっても
同じ日はありません。「今日という日は戻ってこない」ー小学校の頃、
母から教わった言葉です。一日一日を大切に暮らしたいと思います。

九月は長雨が続きました。雨が降るとぐんぐん伸びるのが庭の草。
ちょっと気を許すと、背丈が高くなってきます。娘は日々庭に出て、
小さなハサミで丁寧に刈り取っていきます。私は大きな草刈バサミで
ザクザクと。やれやれ、やっとすっきりしたと思うのも束の間、また伸びてきます。
でも、草の伸びる勢いを見ていると、草も元気に生きているのだ!
と思うのです。

一週間ほど前から、駅前の大きな街路樹が賑やかになってきました。
ムクドリたちのおしゃべりは止まりません。春から夏の繁殖期は巣で寝るそうですが、
ヒナが巣立つと親子ともに集まって群れを作り、夜は一か所に集まってねぐらとするそうです。
このムクドリたち、時々大空に飛び立って、美しいダンスを披露します。
数千羽とも言われるこの群れ、先頭に立つ一羽が先導するのか、
しばし、足を止めて見とれてしまうほど、ダイナミックな動きをします。
江ノ島水族館にも、相模湾を想定した大水槽の中で、群れをなして泳ぐ小さな魚たちが
います。レオ・レオニの『スイミー』に出てくる魚たちのようだな、といつも思います。
水の中を群れをなして泳ぐ魚たち、大空で群れをなしてダンスをするムクドリたち、
どちらも大きな魚、大きな鳥から身を守るためとか。
自然の知恵が生み出す動きとはいえ、水中での、大空での、
美しい自然のアートだと思うのです。

10月に入って、江ノ島もやっと秋らしい青空が広がるようになりました。
秋風が心地よく吹く中、トンピが舞い、カモメが飛び、サギが餌を探しています。
ウミウはまだ数が少ない。どこへ行ってしまったのでしょう。戻ってこないのかあ。

先日、いつもの川沿いを散歩していたら、魚が跳ねる! 跳ねる!
あっちでも、こっちでも、次々と! こちらもジャンプ競技の最中でしょうか。
9月に雨の日が続いて、水の中も薄暗かったのか、晴れたことを
喜んでいるかのように、本当に元気に飛び跳ねていました。

江ノ電の江の島駅から江の島に向かう道に小さなギャラリーがあります。
扉もなく、何が飾ってあるか歩きながらも見られるようなオープンな作りです。
先日も通りかかったら、美しい湘南の海の写真が見えます。
思わず立ち寄りました。写真展のタイトルは「湘南、終わりなき夏」。
サーフィンをしていて、あまりにも美しい夕暮れや海を見て感動し、
カメラに収めるようになったそうです。海の大好きなサーフィン仲間は、
「一週間は週末のために、一年は夏のために働く」のだと書かれていました。
オランダ人の友人が、夏の一ヶ月のバカンスをどこで過ごすか、
これが家族の一年の一番の楽しみだと言っていたのを思い出します。

去年の今日、10月11日は、「身振りの辞書」についての研究を一緒にしてきた
ローラ・フォードが来日にした日です。
シカゴで会って以来15年ぶりの再会を、ここ江ノ島で果たし、本当に懐かしかった!
 ローラは日本語が達者です。どうやって日本語力をキープしているのだろうと不思議に思うくらい、敬語も含め、本当に美しい日本語を話す人です。
6月に『日米ボディートーク 新装増補版 身ぶり・顔の表情・しぐさの辞典』(三省堂)が出版されましたが、それに合わせたかのように、昨年の秋にローラは突然、「日本に行くよ〜」とメールを
くれたのです。一緒に江ノ島で食事をし、江ノ島からの散歩道を二人で歩きながら、思い出話や、会えなかった間のお互いの暮らしの変化について色々話すことができました。
また、再会できますように。

ローラだけでなく、しばらく会っていなかった友人が、この江ノ島に訪ねてきてくれることが
多くなりました。江ノ島神社は日本三大弁財天の一つで、音楽と芸能の女神が祀られています。
「辺津宮」、 「中津宮」、「奥津宮」にも女神様が。そして龍神のいる島でもあり、
辰年生まれの私は、とても親近感を感じる「場」です。 
江ノ島はこの地に住む人、訪れる人、そして私にも「生きる力」をくれるのです。

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<INVC活動報告>

「INVC東山セミナー」がAコース、Bコース、Cコースとも9月18日に開講しました。

参加者は、大学生、大学卒業生、大学院修了生、大学の非常勤及び専任教員と
若者からベテランまでが希望してくれました。

90分授業で、全12回というのは、大学でいえば半期科目にも満たない回数。
僅な半期の一科目分しかできないとも言えますが、僅かではあっても、
「継続は力なり」。月一回で一年間、その間ずっと継続して
「ノンバーバル・コミュニケーション」に意識を向け、アンテナを立てることで
気づくことは多いはずです。

この授業の頻度は、仕事の忙しい人でも無理なく準備をして学べるよう間を開け、
しかも、学んだことが印象に残っているうちに次の授業が巡ってきて繋がっていけるよう
配慮して設定しました。

「ノンバーバル・コミュニケーション」という分野は、範囲が広く、様々なアプローチがあって、
なかなか掴みにくいこともありますが、回を重ねるごとに、「点」であった学びが
有機的に結びついていくはず。楽しみに授業を進めたいと思っています。

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<INVCメンバーの活動報告ー大野木かおるアンジェラより>

大学事務職員も国際化対応能力を高めるべし?!

8月31日、横浜国立大学で24名の大学事務職員(20代~30代中心)を対象に『異文化理解研修』を行って参りました。

この研修が設けられた背景には、文科省が 2 0 1 4 年に「スーパーグローバル大学」という世界レベルの教育研究を行うトップ大学を目指す支援プログラムを設定したことがあります。全国の大学が大学事務職員についても「国際化対応能力」への意識を高める必要性を感じています。英会話や海外の視察研修を行う大学も増えて いると、新聞やニュースで話題になりました。
近年、国際的に活躍する理数系人材が日本から多く出ることで、ノーベル賞、医学賞などを受賞し た際には各国の大学や学術機関から講演の依頼や英文のメールが殺到するそうです。増加する留学 生や外国人教員の支援に加え、海外提携校との交渉など、外国語で対応する業務は日増しに多くな る可能性があるのです。

講師を依頼された私は、 広範囲な「異文化」を限られた時間でどう説明するのか...依頼が来てからの3か月間、立教大学大学院で学んだ ことを読み返し、整理してみました。異なる者への理解の幅を広げること、そして大切なのは『言葉』だけではない、その奥に隠されたメッセージを読み取るということもコミュニケーションには大切である ということを、海外の実体験を交えながらお話ししました。皆様、深くうなずいて聞いてくれました。

前半は異文化理論を非言語コミュニケーションにスポットをあてながら説明し、後半は「バーンガ」 という、異文化を疑似体験できるように作られたシミュレーション・ゲームを行いました。参加者は汗をかくほどみな熱くなり、盛り上がりました。笑 い声が聞こえ、立ったり、座ったり、私自身も興奮し、教室の温度が急に上がりました。あっとい う間の3時間でした。

「『異文化』=『外国人』というイメージでしたが、自分以外のものはすべて異文化なので すね、なるほど!」と言って帰られた参加者もいました。頭でわかっていても、自分の価値観や信念はそう
簡単に脱ぎ捨てられるものではありません。でも知ると知らないとでは大違い。意識して生活すると コミュニケーション力はぐっと豊かになります。

自分の言葉で一生懸命に語った3時間でした。
少しはtiny happy magicを皆様にsprinkleできたでしょうか!?

October, 1st, 2016, Autumn, yes, my favorite season!
大野木かおるアンジェラ

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次回の「INVC湘南たより」は[湘南の秋]をお届けします。

ご感想や近況をお知らせ頂ける方は、以下のお知り合いの方のアドレスにメールを頂ければ幸いです。
    東山安子:ytprimrose09@gmail.com
    藤田典子:noriko.fujita.09@gmail.com
    山口(田島)美和:barrierfreeclub@yahoo.co.jp
    大野木かおるアンジェラ:angelafraganza@gmail.com
    仁志田華子:08vt018t@gmail.com
    大久保正美:sonmul.fromgod@gmail.com

みなさまからのお便りを、心からお待ちしております。

それでは、みなさま、秋晴れの戻った湘南より、
みなさまにとって、穏やかで幸せな日々が続きますようお祈りいたします。
季節の変わり目、どうぞお身体ご自愛くださいませ。

Intercultural Nonverbal Communication
INVC暮らしとアートの研究所  東山安子
http://nonverbal-invc.com

 

 



 
 INVC暮らしとアートの研究所

所在地:神奈川県藤沢市
活動場所:湘南・江ノ島

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*INVC暮らしとアートの研究所では、湘南近郊及び都内での講演やセミナーの依頼をお受けしております。

*また、ノンバーバル・コミュニケーションに関する専門的な記事や解説記事などの執筆もお受け致します。

*ジェスチャー等の記事の監修及びコンサルティングにつきましても所定の費用を申し受けます事、お含み置き下さい。

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